各研究室における最近の活動レポートです。
その他の研究室については順次掲載する予定です。
研究室最前線④ 石井敏研究室
「仙台フィンランド健康福祉センターの視察」
石井研究室の今年は4年生10名とタイからの留学生も含めた大学院生5名が在籍し、充実した体制にあります。本研究室学生は卒業設計、卒業論文それぞれ取り組む学生がおり、現在、それぞれのテーマ探しをしているところです。高齢者施設の図面分析など研究室で受託した大きな研究課題もあり、研究室一丸で取り組む準備も進めています。先日は、研究室ゼミ活動の一環として4年生・院生合同で「仙台フィンランド健康福祉センター」を訪問・視察させていただきました。同センターは「高齢者の自立した生活を実現するために、フィンランドと日本の企業・大学が行うサービス・機器の開発支援」を行なっています。フィンランドつながりということもあり、私自身もセンター創設期から、さまざまな形で関わりを持っています。センターの概要をご説明いただいた後、さまざまな機器やサービスを実際に手にしながらの見学会でした。フィンランドテイスト満載の同センターの空間と隣接する老人ホームのパブリックスペースの見学もさせていただき非常に刺激的で充実したゼミの時間となりました。
研究室最前線③ 最知正芳研究室
「学会合同震災被害調査報告書の分担執筆完了」
東日本大震災の発生後には、多くの研究者が建築物などの被害調査に奔走し、膨大な記録を残しました。日本建築学会をはじめとする関連学協会は、それらに基づく合同の被害調査報告書の編纂を進めており、本研究室では、かねてより地震時に倒壊被害が頻発して社会問題化していたブロック塀等の実態についての取りまとめを依頼され、1年以上をかけて執筆作業を行ってきました。6月中旬にその原稿が完成し、ほっと一息ついているところです。今後は主要テーマであるブロック塀問題を研究の中心に据えつつ、同時にコンクリートに関する実験的研究(写真)も併せて進めてゆく予定です。
研究室最前線② 堀則男研究室
当研究室では,地震動の特性を分析して建物の地震応答を検討し,免震や制振といった,揺れを少なくして建物の地震被害を低減する研究をしています。4月から4年生の卒論に向けた勉強を進めてきましたが,いよいよ,一応の研究テーマを決定し,3つのグループに分かれてそれぞれ勉強や検討を始めました。写真は,小型振動台の上に免震模型を載せて揺らしてみているところで,コンクリート供試体をおもり替わりにしています。免震の揺れ方の確認はもちろん,実験の進め方やデータの取り方,取れたデータの処理方法も確認しています。
研究室最前線① 船木尚己研究室
「常時微動測定」による建物の健康診断
東日本大震災では多くの建物が被害を受けました。本研究室では、被災した建物について”常時微動測定”を実施し、建物の耐震性能を確認する研究を行っています。常時微動とは、私たちの日常の中で常に発生している非常に小さな揺れのことです。人体では感じることのできない微小な揺れを特殊なセンサーを用いて測定し、その結果から建物の耐震性能の有無を確認します。被災して改修された建物の場合、改修工事前後で測定を実施することにより、改修の効果を確認することができます。