SDGsへの取り組み

研究分野

開発途上国の固有性に適した建築技術の普及を目指して

佐々木 留美子 講師
SASAKI Rumiko
佐々木 留美子
佐々木 留美子
SASAKI Rumiko

建築生産は、建築がどのようにつくられているのかを学ぶ学問です。建築をつくりだす過程でのステークホルダーの役割や材料・機器の選定要因、それを取り巻く法制度や慣習など地域固有の社会システムを勉強します。これまで、日本だけでなく、東南アジアや南アジア、中東やヨーロッパなど、様々な国を訪れ、現地の技術者や技能者の話を聞き、資料を集め、調査を行ってきました。それぞれの地域で異なる価値観があり、必ずしも技術的に優れた材料や工法が受け入れられるわけではない実情があります。建築の実務では、多種多様なステークホルダーによって、それぞれの思惑や制限の中で、可視化できない(目に見えない)形で物事が決められていることもあるのです。社会の複雑な仕組みを、一つ一つ丁寧にひも解いていく活動をしていきます。

また、建築の実性能を決定づける重要なポイントとして、施工現場における技能教育にも取り組んでいます。グローバル化が進む中、日本の建設市場では人で不足の解消に海外からの建設労働者の受け入れが始まっています。労働者を送り出す開発途上国の技能教育の在り方や、技能者が母国に帰った後、学んだことをどう活かしていくのか、国際移動による技術伝播メカニズムを明らかにします。

佐々木 留美子

PROFILE

日本では当たり前のことが、海外では全く通じない場合もあります。反対に、海外を知ることで改めて日本の良さを教えられることも多いです。様々な地域の、建築を取り巻く社会の仕組みを、一緒に勉強しながら、広い視野を持って、自分たちの社会を見つめてみよう。

教員紹介

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