地震は建物に対して最も破壊的な力を及ぼすものであり、「地震,雷,火事,親父」というように、昔から恐ろしいものの筆頭に挙げられてきました。地震の被害を受けない建物はどうやったら作れるのでしょうか。ガタガタ、ユラユラ、ガツン・・・地震によって、建物によって、揺れ方はさまざまです。地震の揺れ方と破壊力の関係、建物の揺れ方と壊れ方の関係を調べることによって、揺れ方に応じた設計が見えてきます。
地震で建物が倒壊しないこと、人が死なないことはもちろんですが、家具が転倒しないこと、設備機器が破損しないこと、電気、ガス、水道などのライフラインが断たれないことなども現代社会では重要になってきました。そのため、地震の特性を把握し、建物の揺れを予測し、揺れのエネルギーを吸収する装置(ダンパー)を設置する方法などについて研究しています。地震を抑え込むことはできませんが、地震被害を抑えること、つまり、地震後も普通の生活を続けられるようにすることが研究の目標です。