宮城県多賀城高等学校で出前授業を実施 ― 災害に強い建築を学ぶ体験型プログラム ―

建築学部の船木尚己教授および畑中友講師が、今年で8回目となる宮城県多賀城高等学校・災害科学科3年生を対象とした出前授業を実施しました。

授業では、建築における耐震技術の変遷や、これまでの大地震による被害事例をもとに、「安心・安全な建物」とは何かについて解説しました。単に壊れにくい建物ではなく、災害時にも建物の機能を維持し、人々の暮らしや命を守ることの重要性を学び、生徒たちは防災・減災の視点から建築技術への理解を深めました。

実習では、「津波に強い建物」をテーマに、ティッシュボックスを使った建物模型づくりに挑戦しました。限られた材料の中で、「どうすれば流されにくいか」「倒れにくい構造にするにはどうすればよいか」を考えながら、班ごとに工夫を凝らした模型を制作。友人同士で意見を出し合いながら試行錯誤する姿や、完成した模型を嬉しそうに見せ合う様子が印象的でした。

完成した模型は、津波を再現した水槽実験で性能を確認しました。勢いよく押し寄せる水に対して模型が倒れたり流されたりする様子に、会場からは驚きの声が上がる場面もありました。一方で、工夫を施した模型が踏ん張る様子に歓声が上がるなど、生徒たちは楽しみながら、建物の形状や構造の違いが災害時の挙動に大きく影響することを体感的に学びました。

さらに、小型振動台を用いた振動実験も実施しました。地震時に建物がどのように揺れるのかを観察しながら、揺れを小さくするための構造上の工夫について学びました。模型の揺れ方の違いに真剣な表情で見入る姿や、「こんなに変わるのか」と驚く声も聞かれ、建築技術が災害被害の軽減につながることを実感する機会となりました。

今回の出前授業では、生徒たちが自ら考え、手を動かし、実験を通して学ぶことで、建築と防災のつながりをより身近に感じる時間となりました。この体験が、防災意識の向上だけでなく、将来の進路や学びへの関心を深めるきっかけとなることを期待しています。

ページトップへ