Z設計 代表取締役顔写真

新澤 悦夫(1980年卒)

建築は社会環境の中で、姿(かたち)・機能(はたらき)・思惑(かんがえ)に対して変幻自在の適合力を持ち、社会的価値の可能性は無限に広がります。建築、特に設計に携わる者は、自ら建築の「自在性」と「可能性」に限界を創らない努力が必要と考えています。

私は工大建築学科に設計の道を志して入学しました。しかし、大学での課題設計の結末は、グラフィックデザインの作品やモックアップの実際には「建たない建築」が残るだけで、社会的価値に確信が持てない状況が1・2年次でした。

3年次に、建築の純粋な文脈から外れた20世紀初頭の反芸術運動の理念(既成芸術の意味や価値の解体)と出会い、1・2年次に迷い込んだ迷路からの出口を積極的に「建てない建築」に求め始めました。

卒業年度は、建築意匠の研究室で、今でこそ市民権を獲得しているサブカルチャー(大衆文化)に焦点を当て、建築の確信できる新たな価値を探求する毎日でした。

卒業後は仙台の設計事務所に勤務しました。主に医療・福祉・教育施設の設計・監理の実務の中で、学生時代に習得した本道の建築学を基盤とした上で、同時に極めた雑学の知識が発芽し、建築の可能性を高めるスキルに結実することが実感できました。

現在は意匠設計事務所を主宰し、工大卒のスタッフ達と建築の「自在性」と「可能性」を信じ、「確信できる建築」を目指す毎日です。又、大学の兼任講師として設計指導も行っています。日頃から次世代の後輩達に対して、社会環境と連続する関係性の中で、既成概念に捕われない自由な発想とスキル習得の大切さ、設計プロセスと建築誕生の魅力を伝える使命を大切にしたいと考えています。

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